本文
南 一人さん(43)
移住時期/2021年1月
出身地/大阪府
出身は大阪ですが、イギリスやオーストラリア、北海道、愛知とあっちこっちを転々としていて、高知にも来ようと思って来たというより人との縁で気がついたら住んでました(笑)
友人が土佐町に移住したので遊びに行ったら、10日で帰るつもりだったのに気がつけばツリーハウスでのカフェを手伝うことになっていたんです。
そのあと大川村の「むらの駅」で何か名物になるものを作ってみないか、と声をかけていただいて、遠いところまでわざわざ人が食べにくるものってなんだろうって考えた時に、思いついたのが、はちきん地鶏を使ったラーメンでした。
僕自身、ラーメンが好きで食べ歩いていましたし、ラーメンが好きな人は美味しいラーメンがあるって聞くと遠方でもどこへでも行くんで。
大川村のラーメンがメディアに取り上げられて、今度は土佐町のチャレンジショップでやってみないか、と声をかけてくれる人がいました。
せっかく言っていただいたので挑戦しようと思って、ラーメンだったら具材やスープで土地柄を出せるので、土佐あかうしの牛脂を使ったラーメンなどここでしか食べられないラーメンを作って1年チャレンジさせてもらいました。
チャレンジショップの期間が終わったあと、どうしようかと思っていましたが本格的に店をやるにあたってもう少し大きい町でチャレンジしたかったことと、四万十市には彼女が住んでいるので何回も訪れるうちに良い町だなと思っていましたし、四万十の食材も魅力的で、これも何かの縁かなと思って四万十市に来ることにしました。
ラーメン屋の店舗も人づてで居抜き物件に出会えたので、人とのつながりでここにいるってことを実感しています。
店が忙しくてなかなか遊ぶ時間はとれてませんが、初めてSup(サップ)をしたり、妹や姪っ子が遊びに来た時には一緒に川遊びしたりして楽しんでいます。
東京やフランスからも友人が遊びに来てくれましたが、みんなが「四万十はいいね! 高知はいいね!」と言ってくれますね。
職業柄、食べるのが好きなので休みの日はいろんな飲食店に食べに行っています。
高知は本当に食材のレベルが高くて、魚も肉も野菜も美味しいですね。
となりに住んでいるおばちゃんがお裾分けしてくれる手作りのちらし寿司や煮物もびっくりするくらい美味しいんですよ。
普通の塩ラーメンや醤油ラーメンもありますが、黒ゴマ担々麺やソイラーメン、ヴィーガンラーメンなど他にはないラーメンが人気です。
紅茶インストラクターの方とコラボして茶ラーメンを作ったり、東京のカレー屋さんとのコラボではスパイスラーメンを作ったり、期間限定ラーメンをなるべく毎月出すようにしています。その方がお客さんにもいろいろ楽しんでもらえるし、僕も工夫ができるので楽しいですね。
期間限定ラーメンを気に入ってくれたお客さまの熱烈リクエストに応えて、定番メニューにすることもあります。
そこまで気に入ってもらえると「やって良かったなぁ」と思います。
ヴィーガンラーメンを作ることになったきっかけも面白くて、僕自身が元お坊さんなので、お店の名前は英語で「お坊さん」という意味のMonkなんです。
だからか、なぜか1日のうちに4人に、「ヴィーガンラーメン(肉や魚介類、乳製品を一切使わないラーメン)は作らないの?」とリクエストされて、挑戦してみることにしました。
自分の料理の幅を広げることもできるし、クリエイトする面白さもあるので、基本的に振られたものはやってみるスタンスです。僕自身はお肉が大好きです!(笑)
お店に関しては、まずはもっと知ってもらうことですね。
遠くから食べに来てくれることももちろん嬉しいですが、地元の常連さんが毎週のように来てくれることが本当にありがたいです。
地元の食材ももっと取り入れていきたいですし、カフェやパキスタンカレーなど他ジャンルとのコラボで新しいことに取り組んでいきたいと思っています。
プライベートでは川遊びや山遊びなどの自然のアクティビティを楽しみたいですね。
色んな所に住んでみて思うのは、合う場所もあれば合わない場所もあります。行きたいけどどうしようって悩んでいるくらいなら行ってみてもいいのでは。
高知にはチャレンジする土壌があるので、移住が行動力の源になって、やりたいことができると思います。
『麺処Monk』
Instagramはこちら<外部リンク>