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ハラハラドキドキ(令和7年10月号掲載人権コラム)
更新日:2025年9月24日更新
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~ハラハラドキドキ~
ハラスメント-ハラスメント略してハラハラ。「ハラスメント」をやたら連呼して人を悩ませるハラスメントがある。最近、大丈夫か日本、と思うことが多くなった。ハラスメントという言葉によって、今までスルーしてきた人権問題が身近なものとなってきたのは実に良いことだ。しかし、それも、これもハラスメントだ、と人を一方的に罪人にしてしまう状況も増えている。
言葉の意味と受け取る側の気持ち、これが大事で、基本、受け取る側の気持ちがハラスメントか否かを決めるのだ。世論が決めるのではない。組織の中で、コンプライアンス的な問題が起こる前に「とりあえずハラスメント」にして後で文句を言われないようにすることとは少し違うような気がする。
また、人を褒めてもハラスメントと言われることがある。だから初対面の人には気軽に話しかけなくなってきた。さっき言った言葉がハラスメントに当たりはしないか、とハラハラしながら振り返ることもある。何か良いことを期待してドキドキするのはいいが、悪い予感がしてハラハラするのは嫌だ。
どうせなら、ハラハラしないでドキドキする人生を歩みたい。
四万十市人権教育・啓発講師 光内真也