広報しまんとコラム 「人が人らしく」  平成27年1月号 

★人権さまざま★ 117

   今日も(11/21)新聞には幼子の悲劇が伝えられています。大阪と新潟いずれも3歳の女児が殺されました。犯人は残虐極まりないよその恐いおじさんではありません。ほかならぬ実の両親だそうです。悲しいと言うよりやりきれない思いに駆られるのは私一人ではないでしょう。今の若い親たちはどんな子育てをしているのでしょうか。

 みんなだとは言いません。数少ない出来事だからこそニュースなのですから、十把一絡げに親たちを糾弾するつもりは毛頭ありません。でも私共の世代にしてみれば、「今の若い者は」と纏めて批評したくなるのも無理からぬ事でもあるのです。

 子どもは可愛い。他人の子どもでもつい触ってみたい抱っこしてみたい、と私なら思います。スーパーなどで親子連れを見つけると、私はよく声をかけます。若いお母さんに「あなたが要らなくなったらチョウダイね」といいます。もちろん冗談です。母親も笑いながら応じてくれます。何処のどなたか分からなくても、子どもの顔は本気で欲しくなるほどかわいさいっぱいの存在なのです。

 ヒトの子は母の胎内から十月十日で生まれるといわれますが、動物としては余りに早く生まれすぎるのだそうです。そのため、親は独り立ちできるまで、子宮の中にいると同じように接しなければならないのです。抱きしめて最大限の保護に努めること。撫でて、さすって慈しみ育てること、つまり、子どもが安心して生き延びられるようにする義務がある訳です。もうこの程度で良かろうなどと「いい加減」は許されません。怒鳴り散らすヒマがあれば、ホメテ、ホメテ、ハゲマシテやらねばなりません。人は大好きな人からそうしてもらうことで、安心して前に進む子どもになれるのです。他人様から何と言われようと、親からの愛を最大限に受けた子供が、人を好きになり、厳しい社会を乗り切れる大人へと成長できます。

 「厳しくする」のはその次です。躾だと称して食べ物を与えなかったり、厳罰を繰り返す愚かさは、いつか復讐されます。

 そんな甘やかしでいいのかという者もいるかも知れません。これは甘やかし過ぎでは断じてありません。人が人として生きるエネルギーであり、ビタミン剤だと私は思っています。

 
   四万十市人権啓発講師   
         山本 衞
 

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