広報しまんとコラム 「人が人らしく」  平成26年1月号 

★人権さまざま★ 105

   なんにでも手を出したがる物好きな私ですが今は自分のルーツを書き遺そうとしています。

 何故かといえば、今の子ども達が、自分のご先祖様のことを知らなさすぎるのではないかと感じることが多いからです。

 両親の名前は分かって当然ですが、もう一つ上の世代のことになると、全く意に介していないように思われてなりません。

 4人いる祖父母の名前を正確には理解していないようです。それゆえ、そのもう一つ上の、曾祖父母になるとまるで外国人みたいな存在です。まだ元気で、近所に住んでいる人なのに知らないといいます。まことにさびしいかぎりです。

 私は家庭教育の第一歩として曾祖父母の名前を知らせること、その上に、その人達の職業や趣味、業績などが分かっているなら、今のうちに伝えてやって下さいと頼み込んでいるのです。それは簡単ではないという親もおりますが、私の家で考えれば、孫たちにとって曾祖父母とは、外ならぬ私の両親になります。その人のことならまだまだ忘れるはずは無く、いつでも一つや二つの思い出話は憶えています。爺や婆はそうした話を聞かせることで、孫たちは四世代の歴史を知ることができるのです。

 父は大工、母は小さな菜園畑で野菜を作り商いをして小遣いを工面しました。戦争があり、貧乏で子沢山の家でした。僅かそれだけのことでもメモにしておけば立派な歴史教科書になり、名前を書くだけで他所には無い家系図が出来上がります。そのまま百年、千年と経てば、平安時代の貴族の家にも負けない系図として貴重な資料になるはずです。私の連れ合いの両親を含めると、曾祖父母は合計4人となり、もう一方の相手方を合わせると総勢8人を孫は知ることになります。また人間としても、その程度のことは知っていることが常識でもあります。

 私は最近、今から約3百年前に宿毛から移って来てこのダバを開墾した山本の最初の人のことを調べました。その人は女房に先立たれ 0年間を鰥夫で暮らしたようです。それが此処・双海での私の先祖です。

 国の歴史を暗記する教育も、もちろん重要ですが、一家に必ず存在する曾祖父母のことを孫たちに伝えることも爺婆の大切な役割と考えています。
 
   四万十市人権啓発講師   
         山本 衞
 

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