広報しまんとコラム 「人が人らしく」  平成25年9月号 

★人権さまざま★ 101

   この7月、海の日を前にして、明暗全く異なる二人の16歳少女のニュースがながれました。

 一人は、パキスタン出身の少女、マララ・ユスフザイの国連での演説でした。マララは、父親の経営する私立学校で医者を目指して勉強をしていました。しかしながら、イスラム教過激派集団は、女性に学問などは必要ないのだと主張しています。マララは敢然とこの集団に立ち向かいました。ブログをつかって、自分の考えを全国に発信し始めたのが11歳の時でした。「私には教育を受ける権利がある。遊んだり、歌ったり、おしゃべりをしたり、カラフルな洋服を着る権利もある」などと書き込みました。生命の危険に脅えながらも屈しませんでした。そんな姿勢が多くの共感を呼び、国内で最も栄誉ある市民賞を受賞、次第に有名になって行きました。過激派のタリバンが黙っているはずがありません。

 昨年10月、スクールバスの中で銃撃され、頭に重傷を負いましたが、英国に移送され、数回の手術の後に、奇蹟の回復を成し遂げ、今回の国連での演説となったのでした。

 新聞によると、ノーベル平和賞の有力な候補ともいわれているそうです。右手の人差し指を何度も高く突き上げながら、「1本のペンと1冊の本で世界を変えることができる」。との力強い内容は9カ月前に銃撃を受けたとは思えないほどだったと報道されています。国連は、この日(7月12日)をマララ・デーとすると決めたそうです。

「マララデーは私の日ではない。権利のために声を上げる全ての少年少女の日だ」と述べたと言われています。

 もう一人は広島県呉市の16歳の女の子です。友人を殺して山中に放置していた、の報道に息をのみました。その後何人もの関係者が逮捕されています。

 海の日は、年齢や性別には無関係なのですが、海の字には母という字が入っています。それゆえ、この記念日は女性のために作られたのではないかとも考えられます。16歳ならもう立派な大人。母親になれる資格のある者もいるのではないでしょうか。マララほど偉大な女にならなくてもいい。いじめや犯罪とは無関係で明るく健やかな人生を全うできる人間を目指してと、ふたつの少女のニュースから考えさせられました。
 
   四万十市人権啓発講師   
         山本 衞
 

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