広報しまんとコラム 「人が人らしく」  平成21年12月号 

★人権さまざま★56
   西土佐地区の男女共同参画社会の学習に招かれました。そのためあらためて「男女共同参画社会基本法」を勉強し直しました。この法は平成11年の成立ですが、初めてこの言葉を聞いた時は「なんとも奇妙な日本語だ」と思ったものでした。憲法にある、男女平等でもなく、女性の人権でもない、男女共同参画社会とは一体どんなものだろう。 前文では「二十一世紀のわが国社会を決定する最重要課題」と位置づけられてさえいるのです。わずか二十八の条文中「男女」の語が84回もでてきます。そんな意味からもとても興味深い法律でもあります。推進委員にも推された関係から、この法の趣旨を懸命に把握することに今も努めています。

 法である以上全国民が順守しなくてはならないのは当然ですが、10年が経過しても世間では、男は女にはなれんとか、女が大人しゅうしちょったらけんかにはならん、とか、誤解や個人の問題だけで済まそうとしているかのような声も聞こえてきます。

 この法には具体的施策が11項目あげられていますが、内容の大半は行政や企業のリーダーにむけられていることを忘れてはなりません。そこには二〇二〇年までに、女性の管理職(例えば市の課長級)を三分の一は作ることを目指しているのです。

 それは果たして実現できるものでしょうか。

 西土佐の学習も、男女の役割と不平等の現実をテーマに、担当のAさんの軽妙な司会で楽しい学習でした。席上男に生まれて得したこと、損したことの質問があり、私は「得したのは今の妻と夫婦になれたこと、損したのは子供が産めなかったこと」とこたえました。

 共稼ぎで貧しかった私たちは、どちらも同じことをしなければ生きていけませんでした。夜中に七輪で炭火をおこしミルクを作っての授乳。飯炊き、オムツや下着の洗濯、…「女の仕事」といわれていたあらゆることを逃すことなく私もやりました。そんな意味からも私は個人としてはこの法を卒業しています。今は組織や企業雇用主などが法の願いを貫徹することこそ、…と私は西土佐で強調して戻ったことでした。
 
   四万十市人権啓発講師   
         山本 衞
 

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