広報しまんとコラム 「人が人らしく」  平成21年2月号 

★人権さまざま★46
   昨年高知新聞に掲載された「児童労働の闇市場・中国広東」の記事をみて驚きました。

 世界には、人間をいまだに人間扱いしていない現実があることを知らされたからです。アメリカでの南北戦争以来、奴隷制度は廃止され、人の売り買いなどないものだと私は単純に考えていました。いかに他国のこととはいえ、あってはならない事柄だと思ったことでした。

 記事(4/30付)によると、
ー東莞市の闇市場では、数年前から毎日のように大勢の十六歳未満の児童が整列させられ「ハクサイのように」取引されている。一つの工場で百人単位で児童を雇用、六百.七百人の児童をいつでも確保することが可能という。中には十歳未満とみられる児童もいた。

 児童はいずれも四川省の貧困地域の少数民族出身。最低賃金の時給四・四三元(約六十六円)以下で労働を強いられ、収入の三分の二は仲介業者に吸い上げられる。一日五元程度の食費しかもらえないため満足に食事もできないという。ーと、中国広東省の地方紙で報じられていたといいます。

 この記事がきっかけで他を調べてみますと、中国だけではありませんでした。二〇〇四年六月一四日付で、アメリカ国務省人身売買監視対策室から出された報告書の「被害者の証言」から一例を引用してみます。

 ー20代後半の、デンは、オーストラリアへ行けば大金が手に入ると地元のタイで誘われて、自発的にオーストラリアに向かった。しかし、オーストラリアに到着すると、迎えに来た人身売買業者は、彼女のパスポートを取り上げて、一軒の家に閉じこめた。彼女は、3万ドルの借金を返済するために、9百人の男に奉仕するように言われた。ろくに食べる物も与えられず、毎日、病気の時にも、強制的に売春宿に連れて行かれた。逃げようとしたら、人身売買グループの犯罪組織が捕まえると言われた。オーストラリア移民局の職員が、デンを奴隷として働かせていた売春宿を強制捜査したことにより、デンはようやく搾取から解放された。ー

 日本ではこんな例はないものでしょうか。
 
   四万十市人権啓発講師   
         山本 衞
 

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