広報しまんとコラム 「人が人らしく」  平成19年4月号 

★人権さまざま★24
   昨年、国際労働機関(ILO)のまとめられた世界の児童労働報告書によると、この4年間に、子供の労働者数は2800万人が減り、危険で有害な労働は26%も少なくなったとのうれしい内容のものでした。
 しかしながら、今も幼い子供を奴隷のように使っている状況も数多く見聞きいたします。
 ガーナのカカオ農園で働いている6歳のコフィー君のことをレポートします。
 朝5時から川へ水くみ、十数メートルもあるカカオの木に登って実をもぎ取る危険な作業。ナタを使って実を割りカカオ豆を取り出す。仕事ぶりが悪ければスクワット40分間の体罰。ご飯は一日2回。夜は他の子供たちといっしょに板敷きのベッドにざこ寝です。楽しみはおなじ農園で働く11歳の兄から勉強を教わることといいます。
「学校に行きたい」とコフィー君はいいます。兄は「ボクは一生ここで働かなくてはならない。でも弟には学校に行かせてやりたい」と涙を流します。
 カカオを手でもぎ、ナタで豆をとり、発酵させ、天日に干す。ここまでがコフィー君らの作業。その後は農園から工場に運ばれ、バター、砂糖、ミルクを加え、チョコレートになりますが、コフィー君たちはその事を知りません。もちろんその味も。
 こうしたことは、コフィー君たちだけに起こっていることではありません。25万人を超える西アフリカの子供たちがカカオ農園で、ただ同然で一日12時間もの労働をさせられ、人身売買も行われていると聞きます。
 カカオはアフリカの国々にとっては先進国に売ることの出来る貴重な換金作物です。それだけに競争も激しく、買いたたかれて四苦八苦の農園主たちが、この子たちに苛酷な労働を強いているのです。
「このチョコレートは、児童労働が行われているカカオ農園のものではありません」と保証された「フェアトレードチョコ」が日本にも輸入されているそうです。日本の子供たちが、せめて、そうしたチョコを買うことで、アフリカの子供のことを考えてくれたらと思うものです。
(合同出版の許しを得て鈴木かずえ論文を一部引用作成しました)
 
   四万十市人権啓発講師   
         山本 衞
 

▲ Back
Copyright Shimanto-City Office All Rights Reserved